Will.i.am「母親に就職しろと言われたことがある」彼とA Tribe Called Questとの関係性、悪夢と夢

 

 

モチベーションストーリー

はPlayatunerでは定番となっているコンテンツである。これから活躍するであろうアーティストのモチベーションを上げ、自分のアートを表現してもらいたいがため、Playatunerでは「モチベーションストーリー」や「ヒップホップドリーム」を頻繁に紹介している。

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そんななか、またまたモチベーションになりそうな良いエピソードを見つけたので紹介をしたい。今回はBlack Eyed Peas(ブラック・アイド・ピーズ)のリーダーWill.i.amのお話である。ブラック・アイド・ピーズに関してはPlayatunerでも特集/考察記事を書いたが、彼らは2000年代のヒップホップとポップスの融合に大きな影響を与えたアーティストである。そんなWill.i.amが「母」と「A Tribe Called Quest」について語っている動画を紹介したい。

 

Will:俺の母親は「あなたは仕事を見つけないと駄目よ」と言ってきたんだ。そして俺は「もう仕事はあるよ。まだお金をもらえていないだけで。」と答えたんだ。

昔を思い出す。昔付き合っていた人が、誕生日にA Tribe Called Questのライブに連れてってくれると言ったんだ。俺はそこで「それは駄目だ!見たくない!」と答えた。彼女は「なんで!?あなたATCQが大好きなのに、なんで駄目なの?」と言った。

俺は「そういう形で見るべきじゃないんだ」と答えた。元カノは「え?何を言っているのかわからない」と困った様子で返答した。

そこで俺はこう言ったんだ「俺がA Tribe Called Questを見るときは、彼らのオープニングアクトをやった後に、ステージの横から見るときだ。いつかちゃんとそれが起こるから見てて」

 

彼は母親に言われたこと、そして当時の彼女がA Tribe Called Questのライブチケットを買ってくれたにも関わらず、行かなかったことを語った。普通であれば見に行くだろう。しかし彼には明確なヴィジョンがあったのだ。実際に初期ブラック・アイド・ピーズはかなりATCQの影響が強かったことがわかる。さらに彼はこのように語る。

 

インタビュワー:それは実現したのですか?

Will:その3年後に実現したよ。そのことをQTipに伝えたんだ。「QTip、あなたはATCQが私にとってどんな存在かをわかっていない。3年前に彼女が誕生日にチケットを買ってくれたんだけど、断ったんだ。このように前座をやった後にステージ横から見る”今日”まで見たくなかったから。あなたたちは俺のヒーローなんだ。」

たまに「なんとなく自分のなかで、こうなっている像」というものが見えるんだ。それに向かって努力するのが俺の「仕事」だな。自分の「悪夢」に注目して活動するなら、「夢」のために動くのだってできるはずだ。どちらにせよ、そのどちらかにエネルギーを消耗させられるんだったら、悪夢ではなく夢にエネルギーを使いたい。

 

実際にその3年後にA Tribe Called Questの前座を努めたブラック・アイド・ピーズ。その時にQTipに、ストーリーを話したらしい。さらに彼は「悪夢」ではなく「夢」にエネルギーを使いたいと語る。彼が言う悪夢とは、「やりたいことをやって、それが上手く行かなかったときのことを心配する心情」だと感じる。その「悪夢」に囚われすぎて、人生の大半をその悪夢を避けること捧げてしまう人が多いだろう。しかし彼はどちらにせよエネルギーを消耗するんだったら、悪夢から逃げることではなく「夢」に捧げると語るのだ。存在するかもわからない想像上の悪夢から逃げる人生を歩むのか、夢を追いかける人生を歩むのか?本人次第である。

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