「GorillazのClint Eastwoodのラップやりたくなかった」Del the Funky Homosapienと意外な反響

 

 

ちょっとした選択が

人生にとって大きな出来事になったりする。今までいくつかそんな事例をPlayatunerにて紹介してきた。人生の分かれ目というべきか、案外「これ真面目にやる意味あんのかな?」と思ったことが後々人生にとって重要になってくるのかもしれない。以前はMasta Killaの偶然積み重なってWu-Tangに加入した話を書いた。

ウータン・クランのMasta Killaが初めて書いたヴァースは「Da Mystery of Chessboxin’」偶然の積み重なりによって決まる運命

 

今回は西海岸のアンダーグラウンド・ベテランDel the Funky Homosapienの事例を紹介したい。彼については以前「別の業界で存在感を示すキャリアパス」という記事で紹介したが、彼はIce Cubeの従兄弟でもあり、1991年から活動しているベテランだ。Hieroglyphicsのメンバーでもあり、メインストリーム・ラッパーではないが多くのファンに支持されている。彼をGorillazの名曲「Clint Eastwood」のラッパーとして知ったという方も多いだろう。

 

そんなDelであるが、実は当初はこの楽曲にあまり乗り気ではなかったのだ。この楽曲にまつわるショートエピソードについて彼が語っているので、紹介をしたい。

 

Del:元々Dan the AutomatorがDeltron3030と同時進行でGorillazのアルバムの作業をしていたんだ。彼がGorillazのコンセプト・アートを見せてくれたんだけど、これが「Tank Girl」というコミックをやっている人のイラストだということに気がついたんだ。「Tank Girl」は俺の好きなコミックだった。俺はGorillazに関しては、正直イラストにしか興味がなかったんだ。

最初俺が「Clint Eastwood」を聞かせてもらったときは、既に曲が完成していたんだ。他のラッパーたちのヴァースが既に入っていた。完成して、最後のブラッシュアップのときに、俺はたまたまスタジオにいたからDanに「もっと良いリリック書けるよね?書いてくれない?」と聞かれたんだ。でも俺は「自分の役割は終えたし、もう帰るからやりたくない」と答えた。そしたら「お前だったら30分ぐらいでできるでしょ?」と言われたから、「まぁいいか」って感じでラップを書いたんだ。

 

彼は元々イラストレーターのJamie Hewlettが好きで、Gorillazに興味を持ったという。Clint Eastwood事態も、あまりやりたくないというテンションで、しょうがなく30分ほどでラップをしたと語っている。しかもその後彼はこの楽曲のことをあまり気にかけていなかったようだ。自分がこの曲をやったことを忘れたまま過ごしていたら、周りの人にこのように言われたのだ。

 

Del:近所の人たちに「Del!あんたの新曲は最高だな!」って言われて、俺は皆がなんの話をしているのかわからなかったんだ。「ラジオで超流れてるぞ!自分の曲も知らないのか?」ってたくさん言われて、何のことかわからなかった。そしたらそのうちの一人が「なんかゴリラが云々ってラジオで言ってたぞ」と言ったから「え、いやあの曲がこんな話題になってるの?」という感じだった。それで始めてあの曲が話題になっていることを知ったんだ。そこからJamieの絵のスタイルをそのまま使用した最高のMVがMTVでドロップしてさらに大きくなった。まぁ曲もクールだけど、あのビデオは曲そのものより何倍もクールだよ。

自分が参加した曲がプラチナ認定されたけど、俺は別人になったわけじゃないしな。まぁ今住んでる家の代金になったからクールだよ。俺にとってはスターはJamie Hewlettだ。彼にとっての成功にもなって嬉しいよ。

 

実際に「Clint Eastwood」はDelを新しいオーディエンスへと紹介した楽曲となった。この楽曲がきっかけとなり、過去のDel作品をチェックする人も多かったようだ。彼は元々乗り気ではなかったが、彼のキャリアにとってこの楽曲は大きなものとなった。Delがこの楽曲でした「正解」は「参加した」ことだけではなかった。彼は新しいサウンドとなる楽曲においても、今まで通りの「Delのラップ」をしたのだ。誰かに合わせるわけではなく、新しいサウンドに擦り寄るわけでもなく、誰が聞いても一瞬で「あ、これDelの声だ」と分かる自分のスタイルを貫いたのだ。

元々乗り気ではなかったが、彼は「Jamie Hewlettが好き」という理由でこの曲に参加したことにより、アンダーグラウンドシーンだけではなく、プラチナ認定もされるようになる。あまり乗り気ではなくても、一つ興味深いことや、良いと思ったことがあったとしたら、参加してみるべきなのかもしれない。このエピソードはRun DMCとエアロスミスのコラボに共通することがあるので、下記もチェックをオススメする。

Run-DMCのDMCがエアロスミスとの名コラボ「Walk This Way」から学んだことを語る

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