「Jay-Zは今でもまるで無一文かのように働く」ロックネイションと契約したBellyが語る「アーティスト・ファースト」

 

 

レーベルと契約

することにはメリットもあれば、もちろんデメリットもあるだろう。世の中に存在する事象は基本的に全てに裏表があるのだが、選択をするときはどの選択肢が自分のスタイルに合っているのか?ということを考えるのが重要であると感じている。そんななか、アーティストにとって「レーベルを選ぶ」という行為は非常に大きな一歩である。世の中にはTDE、G.O.O.D. Music、Stones Throwのようにアーティストと二人三脚で歩むレーベルもあれば、T-Painのようにレーベル契約に満足がいってないアーティストもいる。

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そんななか、The Weekndのレーベル「XO」とJay-Zのロックネイションとジョイント契約を結んだ アーティストBellyがJay-Zとロックネイションについて語った。Jay-Zと言うと、Playatunerでも何度も紹介をしているように、「スーパービジネスマン」な印象があるが、彼のアーティストとしての一面とレーベルヘッドとしての存在感が見えてくる話だったので紹介をしたい。彼はBillboardのインタビューにて、このように語った。

 

 

➖ロックネイションと契約したことにより、人生にてどのようなインパクトがありましたか?

Belly:素晴らしいよ。この「ファミリー」の一員になれた俺は凄く恵まれているよ。まるで大きな企業と仕事している感覚は全くなく、そのなかで迷子になることもないんだ。それはJay-Zと個人的な関係を持つ前からだ。あの建物にいる人たちは「ファミリー」の一員であると感じさせてくれる。

最初にJay-Zと会って、コミュニケーションをとり始めたとき、ここが「合っている」と感じた。彼らは「アーティスト・ファースト」のアプローチをしてくれるんだ。業界内で最も多作なアーティストのうちの一人が舵取りをしている状況がこのようにアーティストを優先する風土を作っている。俺の後ろには最高のチームがついてる。そしてロックネイション以前から俺のチームにいた人たちも、ロックネイションと契約することに自信を持っていた。

 

ロックネイションと契約したことにより、非常に満足している様子だ。彼はロックネイションを「アーティスト・ファースト」なレーベルと語り、Jay-Zが舵取りをしていることをその要因として挙げた。実際にレーベルとして最も重要なのは、「アーティスト・ファースト」というであろう。アーティスト・ファーストではないレーベルは、一時は金銭的には成功ができるかもしれないが、Death Rowのようにアーティストが離れて衰退してしまう事例が多い。もちろん自由やお金を含め、何を優先するかは価値観によって違うが、アーティストとしての自由を尊重してくれるレーベルは最終的に金銭的にも成功する傾向があるようにも感じる。

さらに彼はJay-Zとのセッションについてこのように語った。

 

Belly:Jay-Zのように人生でずっと憧れていた人が参加してくれるのは、それだけで素晴らしいよ。人に評価される俺の長所は大体Jay-Zから学んだことだ。彼は自分の「言葉」についてもっと真剣に考えることを教えてくれた。

彼から学んだことで一つ選ぶとしたら、彼の仕事にたいする理念だ。彼は今でもまるで金を持っていないかのように働く。あれだけ成功をしていても、夜遅くまで一緒にスタジオでセッションをしたりするんだ。彼のキャリアは俺らが参考にするべき事例だ。そして彼ほどの存在がアップカミングやアーティストのスタジオセッションに参加するということからも、彼の性格、愛、熱意が伝わってくる。

 

 

Jay-Zから学んだことの一つとして、彼の「ワーク・エシック」を語った。Jay-Zは最も成功したミュージックのうちの一人になった今でも、「グラインド」をしているのだ。彼は今でも初心を忘れずに仕事をしており、外からは見えないかもしれないが、アーティストとしての「熱意」を込めてレーベル所属アーティストの制作にコミットをするのだ。恐らく「成功」するというのは、「何もしなくても良い状況をつくるために成功する」というモチベーションではなく、「自分が好きだと思ったことをやり続けるために成功する」というモチベーションによって達成されるのかもしれない。Dr. Dreも表向きには現在とくに動きはないが、彼も毎日「スポーツ感覚」で音楽を作っているのだ

Jay-Zの仕事にたいする理念は彼の「KPI」に近い考え方からも見ることができる。彼が語った「人々はプロセスではなく、結果だけを真似する」という記事は必見である。成功をしているアーティストを見たとき、「目に見える表面」を真似をすることは簡単であるが、彼らがそこにたどり着くまでにどのような「想い」や「行動」を込めたかを考えるのが重要なのであろう。私がJay-Zが「グレイテスト」と呼ぶとき、それは「彼が今持っているもの」ではなく、「何故今持っているものを持つことができているのか?」に感動した結果だ。

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