Thundercatが「ラッパーが抱えるジレンマ」について語る

 

新アルバム「Drunk」

が多方面から好評なThundercat(サンダーキャット)であるが、Playatunerでもこのアルバムの面白さについて解説をした。そんな「Drunk」であるが、ケンドリック・ラマー、Wiz Khalifa、ファレル・ウィリアムス、ケニー・ロギンス、マイケル・マクドナルド等、コラボでフィーチャリングされているアーティストも豪華なのである。

Thundercatはケンドリック・ラマーの「To Pimp a Butterfly」のサウンド形成において大きな役割を担っており、ラッパーとのコラボは今回がはじめてではない。Wiz Khalifaと平日にボウリングにいく仲と語られている雷猫氏であるが、彼はRolling Stonesのインタビューにて「ラッパーが抱えるジレンマ」についてこう語っている。

 

Thundercat:ラッパーが音楽的に狭い世界で活動していると思ってしまう人は多いんだ。「ラッパー」というイメージが音楽的に優れていなく、狭い範囲の知識しかないと勘違いしている人も多い。

 

「ラッパー」というイメージから、音楽の知識に乏しく、音楽的に狭い範囲でしか活動していないラッパーが多いと思われていることに疑問を示している。Chance the Rapperがラッパーのステレオタイプについて語っているように、様々なアーティストとコラボしているThundercatはラッパーの音楽的な面も理解している。

 

Thundercat:でも本当はそんな1次元的なものではなく、ラッパーとコラボする時に「会話」が起きるんだ。それは音楽での会話だ。ケンドリックと共有した瞬間もあるし、ウィズと共有した瞬間もあるし、全てが「会話」なんだ。音楽は外国語のように通じない言語ではない。

 

さらに彼は昔のメタルバンドが同じような扱いをされていたことにも例えている。メタルバンドがジャズなどを聞いて勉強していないと馬鹿にされていた風潮をこのように語っている。

 

Thundercat:例えばオジー・オズボーンがジャズに影響されていることも認識しないといけないんだ。多分彼も黒人女性をファックしていたと思うぜ!(笑)Black Sabbathを聞くと「これめっちゃファンキーだな」って感じるんだ。

オジー・オズボーンが黒人女性をファックしたかは置いておき、彼の言っていることは間違いないと感じる。「◯◯」のジャンルだから「◯◯」を勉強していない/聞いていない、と言ったステレオタイプはとてもナンセンスであると感じる。以前「ヒップホップの本質」という記事で書いが、ヒップホップが好きであればなおさら、ロック/ソウル/ファンクなど他のジャンルから学ぶべきだと感じる。

Chance the Rapperから学ぶ「ラッパーであることの誇り」。ステレオタイプに打ち勝て!

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