21 Savage「アトランタ出身じゃないと真のトラップ・ミュージックはできない」彼の発言から色々考える

 

 

トラップミュージック

というヒップホップ内のサブジャンルはここ15年近くヒップホップの人気ジャンルとして君臨してきた。トラップと言うとアトランタなどの南出身のアーティストを思い浮かべるだろう。私は正直トラップに関しては全く詳しくないのだが、Gucci Mane、Jeezy、T.I.などのアーティストを思い浮かべる。

そんなトラップ音楽であるが、21 SavageがComplexのEveryday Struggleに出演した際に興味深い発言をしていたので紹介をしたい。

 

21 Savage:808のサウンドが使われてるからと言って、それがトラップであるとは限らない。もし俺がニューヨークスタイルのオールドスクールなビートにのって、ロックっぽい内容を歌ったら、それはヒップホップか?もしロックスターがJay-Zのビートにのって、ロックスターっぽい内容を歌ったら、それはヒップホップか?808を使ってるからと言って、それがトラップになるわけではないんだ。

そいつらは「トラップ」ライフスタイルについて何もしらない。トラップはアトランタのものだ。俺、Young Thug、Future、Migos、2 Chainz、Gucci Mane…アトランタ出身じゃないとトラップじゃないんだ。ビートやサウンドの問題ではなく、何についてラップしているかだ。

 

ビートやサウンドの問題ではなく、「トラップライフ」についてラップをしているかどうかが重要だと語る21 Savage。アトランタにてトラップなライフスタイルを送った経験がある人ではないと、「トラップ」ではないのだ。ここで思い出すのは、以前書いた「T.I.の俺がトラップミュージックと創った人だという発言」という記事である。トラップという言葉の定義は常に議論されてきた。これはヒップホップとラップミュージックの違いの議論にも共通する話なのだろう。

私は個人的に言葉の定義などあまり厳しく設定したくないタイプの人で、自由に「自分の表現」って名付ければいいじゃん、と思ってしまう人なのであるが、この定義の論争は常に行われている。トラップとはアトランタで生まれた「貧民街でドラッグを売って生活をするライフスタイル」のスラングである。そのため最初は音楽ジャンルとしてではなく、サウスのラッパーたちのライフスタイルとして語られていたイメージがある。

その定義で言えば、最初のトラップはGhetto MafiaやUGKなどであると予想ができる。「トラップ」という言葉を音楽ジャンルとして設定していなかったので、まだ音楽ジャンルとしては定着していなかったのだろう。しかし上記の「トラップライフ」という定義を考えると、メンフィスの8Ball & MJGもトラップの先駆けだと言える。

音楽の神(そんな人はいないが)が「トラップを◯◯と定義する!」と宣言しない限り、このような定義の論争は終わらない。皆が経験から自分なりの定義を作り、それを他人に発信していく。そのようにして時代と共に変化してきたのが「音楽ジャンル」なのだろう。逆にG-Funkのように、SnoopとDreがDoggystyleのようなアルバムで明確に「これがG-Funkだぜ!」のような紹介の仕方をしてきたジャンルにおいては、非常にわかりやすい。このような議論は永遠に終わることがないのだろうと考えると、非常に壮大な議題である。この「トラップ議論」については下記の記事を参照していただきたい。

T.I.「俺がトラップというジャンルを作った」賛成?反対?トラップ初心者が勉強がてら考える

ライター紹介:渡邉航光(Kaz Skellington):カリフォルニア州OC育ちのラッパー兼Playatunerの代表。umber session tribeのMCとしても活動をしている。

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