ケンドリック・ラマー「過去の自分に挑戦し続ける」前に進み続けるモチベーションとは?

 

 

この時代のグレイテスト

だと思っている。これは私の持論だが、ケンドリック・ラマーはこの時代のマイケル・ジャクソンやプリンスレベルのアーティストであり、100年後のシェイクスピアだと感じる。彼がこの時代にもたらしたインパクトは計り知れないだろう。以前彼のBigBoyTVとのインタビューをパート①として紹介したが、今回はその続きのパート②を紹介したい。

ケンドリック・ラマーが自分のアルバムをランク付け!彼の「最もワックな曲」とは?パート①

そんな彼は「この時代で最も偉大なアーティスト」になっても、ラジオなどに出演して楽しくインタビューを受けるような人である。彼がBigBoyのNeighborhoodに出演した映像を全編チェックしたのだが、全会話がかなり面白かったので、いくつか紹介したいと感じる。今回は「自分が最も偉大なラッパーだと思うか?」という

 

女性:ネットではいつもGOAT(グレイテスト・オブ・オールタイム)というフレーズが使用されますが、自分のことをGOATだと思いますか?

BigBoy:いやー思わないかな!あ、俺に聞いてるんじゃないね!

ケンドリック:(笑)まぁ自分がグレイテストだと信じないと駄目だよね。自分がやってることでベストになりたいという気持ちを持ってないとね。自分のなかのベストを目指さないとやっている意味がないと感じるよ。

 

BigBoyがふざけながらも、ケンドリックは真面目に返答した。常に自分のなかで、自分のためにベストでありたい。そのような想いから「自分がグレイテストだ」と語る。彼の発言からは自信も感じられるが、心の奥にある「自分への謙虚さ」「Humbleさ」を感じることができる。常に自分に満足しない「謙虚さ」があるからこそ、高みを目指すことができる。さらに彼はこのように語る。

 

ケンドリック:凄いのは、俺が前に進んで忘れたと思っていたリリックでも、世界中の人々が覚えていて、逆に思い出させてくれるんだ。

BigBoy:自分と競争をするなかで、その感覚をブースに持ち込んだりする?

ケンドリック:常にだよ。いつも自分をチャレンジし続けないといけないんだ。自分にとって、何かを作るということは、常に「自分のなかの新しい何か」を探すことなんだ。完璧なヴァースを書くことだったり、完璧な曲を作ることであったり。多分一生そんな「完璧なもの」なんて作れないんだけど、それを求めるエネルギーが自分を前に進めてくれる。

BigBoy:そういう所が好きな理由として、ファンベースを既にめちゃくちゃ獲得したアーティストのなかには、前に進むことを止めて無難な作品を出しはじめる人もいる。過去の自分のカタログがあるから、特にそこまで攻めなくても過去作品に頼れるし、ライブもできる。でもケンドリックは常に新しいことを求めて前に進む。

ケンドリック:常にそうだな。そうするしかないしな。

 

常に自分をチャレンジしていると語るケンドリック。BigBoyが言っている点は、まさにアーティストによく見られる現象だと感じる。過去のカタログがあるからこそ、「なんとなくこんな感じかな…」というテンションで作品をリリースしてしまうアーティストは少なくはない。しかしケンドリックは常に前に進み、「過去の自分」に挑戦状を叩きつけているのだ。そんな「過去の自分」と向き合い、前に進むモチベーションとして彼はこのように語っている。

 

ケンドリック:昔皆でラップを書いていたガレージに戻ったり、Top(TDEの代表)の家に戻って昔の感覚を思い出したりするんだ。

BigBoy:そのガレージは買ったの?俺そのガレージを買いに行こうかな。

ケンドリック:まだそのガレージは俺らの所有になっているよ(笑)

BigBoy:モチベーションのためにそこに戻るんだ?

ケンドリック:そうだね。戻って、ヴァイブスを感じる。まだそこにはマイクとかもあるから、インスピレーションを得ている。

 

彼は過去の自分と向き合い、それを乗り越えるインスピレーションを得るために、昔の作業場所に戻ると語る。当時のヴァイブスを感じ、そのハングリーさに負けないために自分に縁のある場所に戻るのは有効な手法だと感じる。この話を聞いていて、思い出したのは以前書いた「カムアップするラッパーと地下室スタジオの存在」という記事である。まだカムアップしていたときの作業場所には、何かしらのマジックがあると感じる。「とにかく音楽がやりたい」というハングリーさを持っていた頃の自分と向き合うのは、とても重要なことなのだろう。パート③では「TDEメンバーとの関係性とカムアップ」について書くので、更新を見逃すな!

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