【代表Blog】なぜPlayatuner Tシャツを作ったのか?今までのPlayatunerと今後の方針に込められた想い

 

 

Playatuner代表として活動している

渡邉航光(Kaz Skellington)です。弊マガジンを読んでいただいている方はご存知かもしれませんが、先日、実はPlayatunerのグッズ第一弾となるロゴTシャツをリリースいたしました。友人であり、今まで何度も協力してくれたIDeeez氏デザインのロゴを使用したシンプルなデザインで、白/黒S〜XXLで展開しております。ご購入いただくと無料で1枚ステッカーが封入され、10月いっぱいまでは送料無料で設定しております。法人としても個人としても、はじめての試みであり、かなり右往左往しましたが、ボディと生地を工場に見学しにいったりの試行錯誤をした結果、やっと第一弾のリリースをすることができました。(10月31日まで送料無料 & クーポンコード「all5rakj」で3000円以上のお買上げで5% Off )

こちらの商品に関して、「何故WEBマガジンがいきなりTシャツ出したんだろう?」と疑問に思う方もいると思うので、私の意図をご説明させていただきます。元々1ミリもライター経験がない私が何故Playatunerをやっているのか?自分にとってこのWEBマガジンがどのようなものか?実現したい世界観のために今後何が必要なのか?という観点で語らせていただきます。

 

何故Playatunerをやっているのか?

私がPlayatunerを本格的に「運営」をしはじめたのが2016年の11月末でした。それまでは実際にはアカウントや名前が既に存在しており、試しにちょいちょい記事を書いたりしておりました。そして「これはイケるかな」と思い、コミットしはじめたのが2016年の11月末か12月ぐらいです。

元々弊社「Steezy, inc」は「音楽とその周りのカルチャーを愛する人を増やす」という企業理念の元、私が2015年に設立した会社です。社会人2年目で何をするかもよくわかっていないまま「とりあえず人がもっと音楽を好きになるようなことをやってみよ」というテンションではじめました。そこから、友人が普段どんな音楽を聞いているかわかる「Wassapi」というSNSをやってみたり、受託開発をやってみたり、新規事業をいくつも企画してみたりしました。多くは失敗に終わりましたが。

 

音楽WEBメディアの構造?

私がWEBマガジンをやろうと思った理由は多くあるのですが、そのなかでもきっかけとなった出来事が2016年にありました。それは自分が実際にアーティスト活動をやっていて経験したことです。私がボーカル/MCをしている、今はライブ活動を休止しているバンドのCDを全国リリースしたときに感じたことです。ありがたいことに、少しインディーズのバンド界隈にて話題になることができたのですが、正直その当時のPR戦略が新規ファンの獲得に繋がったかと言うと、微妙でした。それが音楽メディアの構造について考えるきっかけになりました。

考えた結果、私が出した仮説の一つが「音楽メディアはPV数をアーティストから借りているのではないか?」ということでした。実際にPRをした当時は、「PV数(アクセス数)が多い=最強」ということを信じきっていたのですが、重要なのは「アクセスしている人が、どのような感情/期待を持ってアクセスをしているのか?」ということなのではないか?と思い始めました。

これは当たり前なのですが、アーティストや企業のプレスリリースをメインコンテンツとしているメディア様は実際に多いです。しかしそれ故に「アーティストのニュースリリースを掲載→アーティスト本人が拡散する→アーティストのファンがアクセスする」という循環ができているのではないか?と思うようになりました。PV数の何%かは、そのメディア独自のコンテンツに期待してくれている人の多さではなく、「取り上げたアーティストが既に抱えているファンの数」なのかもしれないな〜と感じました。

 

ではPlayatunerはどうする?

そのためPlayatunerは、「アーティスト本人が拡散しなくても、読者がPlayatunerという媒体が作る独自の内容に期待して、毎日アクセスするのを楽しみにしてくれる」という形を目指して運営しております。それを実現するためには、「全記事が面白い〜」を確立する必要があり、現段階でニュースリリースをやっていないのも、1日1〜2記事で厳選しているのもそのためです。お陰様で、1記事の平均滞在時間が3分ぐらいあったり、プロモーション記事だと平均滞在時間が6分もあるものもあります。

もちろんニュースリリースをメインコンテンツにしているメディア様に喧嘩を売っているわけではなく、ディスっているわけでもありません。ニュースリリースもアーティストを応援するために非常に重要な役割を担っており、ビジネス的にも正解なのだと思います。先輩起業家やベンチャーキャピタリストからアドバイスを頂くときも、「ニュースリリースをやって、本人たちに拡散してもらい、PV数を増やす。それで広告費を稼いで次の展開をする」という内容なことが多いです。しかし「打率を下げないで、全コンテンツこだわる」というヴィジョンを考えると、今の時点のPlayatunerには合わない方法かもしれないと感じました。いつか、その立ち位置を確立できたときに、ニュースリリースのセクション設けて配信を開始したいと思います。それまでは自分の仮説が実際に正しいのか、という検証をし続ける必要があります。

 

独自性とカラー

上記を踏まえた上で、今後のPlayatunerに必要なことはなんなのかを考えてみました。その結果、記事だけではない「面白い独自コンテンツ」と「Playatunerにしか出せないカラー」を促進させる、という仮説に行き着きました。独自コンテンツ/カラーには、2つの重要な要素があります。それは「コンテンツの内容」と「コンテンツを作る人が伝えたいメッセージ」です。

 

コンテンツの内容

コンテンツの内容としては、今までは「記事」という形で、音楽ファンに限らず多くの方に読んでもらえるようなコンテンツをメインとしてきました。元々ライター経験も知名度もない私が、唯一自分の考え多くの方にアピールできる手法でした。曲や動画で、0から知名度を作っていく難しさを知っていたため、あまり私の知名度の低さに左右されない形を取りたかったというのもあります。(文章がおかしかったり、個人的な意見が入りまくっていたりするのはそのためかも知れません…)

現在「米ヒップホップから学べること」という内容が多いのには、私がOC育ちということ以外にも理由があります。米ヒップホップの場合、アーティスト本人が身近にいないので、「私が感じたことを記事として書く」ということの需要と供給が成り立ちます。しかし日本のヒップホップの場合、本人たちがある程度身近にいらっしゃるので、本人たちに語って頂いたほうが、想いが強く伝わるのです。そのなかでは、私の役割は「記事を書く人」から「場とプラットフォームをセッティングする人」に変わると思っています。そのため、今後は日本のアーティストたちも巻き込めるように、とある試みをやってみようと思っております。

 

動画シリーズ

実は現在「動画シリーズ」をはじめるために、水面下で色々動いておりました。私個人のツイッターなどをフォローして頂いている方はご存知かもしれませんが、最近地下室と車庫のある物件に拠点を移し、防音材などを購入しました。わけもわからないまま「撮影スタジオ/ボーカルブース」を作るため、防音材を地下室の壁に貼っているわけですが、そこを拠点とし、様々なアーティストを巻き込んだインタビュー/サイファー動画シリーズを企画しております。イメージ的には2000年代初頭のアメリカのヒップホップ番組やBoiler Roomのような、ラフだけど楽しいライブインタビューシリーズという感じです。そこで日本のヒップホップアーティスト本人たちに遊びに来て頂き、「想い」を語っていただいたり、ラップのスキルを実際にPlayatunerファンに届けていただいたり、そのようなプラットフォームができたら日本のアーティストも応援できるのかな、という意図です。「投資」だと思い、口座残高を見てドキドキしながら思い切って都内に場所を借りました。(胃が痛くなるような残高!)

ちなみに12月頃にはもっとヤバイ発表ができると思います。

 

コンテンツに込められた想いとカラー

「コンテンツに込められた想い」とはもちろんそのコンテンツの題材となるアーティストたちの想いという意味もありますが、そもそもコンテンツを配信する媒体の想いでもあります。今のPlayatunerは私にとってただのメディア/マガジンではなく、一つのムーブメントだと捉えています。スタート当初はあまり感じていなかったのですが、半年で500記事ほど書いてみた結果、「人々の生きる糧になる内容」であったり、「前に進む勇気が湧いてくるような内容」を、メインの「想い」として発信していきたいと感じるようになりました。これは私自身が海外アーティストのインタビューから得る感情でもあり、それがこの社会のなかで、必要な「ヒップホップ」マガジンなのかもしれないと感じました。その媒体自体の「想い」が「カラー」となって、本質的な独自性にも繋がるのでしょう。この誰もが何かしらの不満を感じている社会で、「自分がしたい生き方」をすることを後押しするパワーがヒップホップや音楽にはあります。「ヒップホップ」を題材にする媒体と、「ヒップホップな媒体」にはそのような違いがあり、他のジャンルに手を出したとしても、Playatunerは後者でありたいなと希望しています。

そのような意味でも、「独自」のコンテンツをバンバン作っていき、コミュニティ/プラットフォームとして様々なアーティストやファンを巻き込みたいと考えております。

 

Tシャツという選択肢

上記の点を踏まえ、「で、なんでTシャツなん?」という疑問を持っている方も多いと思います。やっと説明に入らせて頂くと、①リアルを媒体とするコミュニティを作るため、②クラウドファンディング的な立ち位置、③単純に自分で作りたかったし着たかった、という3つの大きな理由があります。

① リアルを媒体にする:WEB上で記事を書いて、読んでいただいている私が言うのもなんですが、カルチャーというものはリアルで広まったほうが長続きをすると思っています。ソーシャルメディアは非常に速いスピードでネタを広めることができますが、それが人生レベルで地域/生活に定着するかと言われると、非常に難しいと感じております。これは「音楽は何故バイラルになりづらいのか?」という疑問にたいして私が考えた仮説でもあり、これに関してはまた来年の1月ぐらいに私の検証方法を発表したいと思います。そのなかで、ネット上だけではなく「リアル」で感じ、レプリゼントできる商品が欲しかったのもあります。そのため最近では、ステッカーを渋谷の「マンハッタンレコード」さんにて配っていただいていたりします。ツイッターだけではなく「リアル」でも「ヒップホップで人生を変えることができた同志」の繋がり、コミュニティを作りたいと感じております。

クラウドファンディング的な立ち位置:上記の「打率を下げないようにする/一つひとつを気合い入れる」方針でWEBマガジンを運営しているなかで、一つ問題が出てきます。それはヴィジョンにたいして資金が足りなくなってくるということです。Playatunerのアクセス数があればポップアップ広告などを駆使すれば、生活できないことはないのですが、期待値を最大限まで上げるため、「なるべく広告を出さない」、「宣伝/記事広告の案件を頂いても、理念に合わないと判断したらお断りをする」という方針を今まで貫いてきました。それで「次の方向性に進む資金がない」という状況になっているのは、正直会社の代表としての私のスキル不足以外のなんでもないです。ビジネス的には、コンテンツを量産するべきなのですが、一つ一つ全力で作ると考えると、一人で運営している身としてはかなり難しい面があります。そのなかで、プラットフォームとして広げ、動画シリーズを作っていく「スタジオ」を整える費用を少し調達しよう!と思い立ちました。広い範囲で「ものづくり」に従事している身としては、寄付を募ったり、バナー広告を増やすのよりも、まずは実際に商品/作品をつくって売ったほうが楽しそうだな、と感じました。そう考えたとき、「Playatunerシャツ作って売ろう!そしてその裏にある想いを伝えよう!」という結論にいたりました。

単純に作りたかった:正直言うと単純に作って自分で着るとともに、色んな方に着ていただきたかったという理由もあります。「作って、世に出すの楽しそうだな!」という単純明快な欲求です。

上記の理由により、シャツやグッズに力を入れてみようと思いました。正直「やりたいと思ったら行動を起こしてみる」という理念で人生を生きているから、という理由のほうがしっくりくるかもしれません。しかしこのロゴTで、クラウドファンディング的な活動をすることを考えていたのは確かです。実際には今年の12月にはまた別件で、大規模なクラウドファンディングを実行しようと思っているのですが、今後のPlayatunerを応援して頂ける方は、是非Tシャツをご購入してレプリゼントして頂けると幸いです。

 

最後に

長い文章になってしまいましたが、このような理由でPlayatunerはTシャツをつくりました。今後「リアル」な商品もつくり、そしてネット上だけではなく、アーティストの理念を伝えるプラットフォームとして成長していくための活動をしていきます。そしてその理念がきっかけで、音楽と人生をもっと愛す人が増えるといいな、と願っています。

Playatunerにコミットするために、他の全ての仕事をやめてからもうすぐで一年が経ちます。最初の4ヶ月は一日も休まずにひたすら記事を書いていました。一時期は色々キツかった時期もありましたが、今は次の方向性に向けて大きいワクワクと、何ヶ月後までリソースが持つかわからない不安を持って、「とりあえずなんか色々作って、音楽業界に良い風を吹き込むぞ!」という気合いで活動しております。右も左も何もわからない状態でも、試行錯誤しながら少しづつ前に進むことができているようにも感じます。そんなPlayatunerの今後のヴィジョン、想いを応援していただける方は、まずはコミュニティの一員として是非Tシャツのご購入をよろしくお願いします!(10月31日まで送料無料 & クーポンコード「all5rakj」で3000円以上のお買上げで5% Off )

http://playatuner.com/store/

Kaz Skellington:Size XL

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