Chance the Rapperが自分の収入源について語る。彼のビジネスの原点。

 

Chance the Rapperの快進撃

2016年は彼とAnderson .Paakの年であっただろう。特にChance the Rapperはグラミー3部門受賞し、彼のパフォーマンスも素晴らしかったと感じる。商業作品ではない「ミックステープ」としては受賞が初であり、確実に音楽業界の未来であると言えるだろう。

そんな彼の作品は全て無料で配信しているのだが、彼は一体どこで売上をあげているのだろうか?この疑問はアーティストにとっては気になるポイントであろう。彼の下記のインタビューではこのように語っている。

 

運がよく、俺のグッズビジネスが良い感じで成功してるんだよね。ChanceRaps.comにてグッズを売っていてそれがメインの売上だね。

これはあまり衝撃ではなく、現代のアーティストにとっては当たり前の話なのかも知れないが、これは覚えておかないといけない点だ。さらに彼のライブの収入はとても高額なものとも予想できる。ここで注目すべきことはいかに彼がグッズビジネスで成功したかである。これはNipsey Hussleなどのインディペンデントアーティストにも言えることなのであるが、最初はローカルでスタートしていったのである。

彼は今では「3」というロゴの帽子を作っていたり、ホワイトソックスとのパートナーシップを組んでいるが、それ以前には実はローカルの積み重ねがあったのだ。ローカルと言ってもシカゴだけの話ではない。彼が2014年におこなった「カレッジツアー」を知っているだろうか?

彼は2014年にさまざまな地域の大学を周るツアーを行っているのだが、他のツアーにはない面白い要素があった。それは「各大学/地域に合わせたデザインのグッズを用意する」という面白い試みであった。各大学/地域のトレードマークなどをあしらったシャツなどはもちろんツアー先で人気グッズとなった。

http://www.pursuitofdopeness.com/2014/09/chance-the-rapper-college-tour-2014-merch/

彼のグッズビジネスの裏にはこのような「離れたローカル」への配慮と気持ちが込められており、自分の音楽/ビジネスを小さい規模で広めつつも、自分というブランドを世界中で広めるという「広い視野」を持っていたからこその成功であろう。もちろん彼のパーソナリティ的な部分も素晴らしいブランディングとなっている。

グッズビジネスについては下記がオススメ記事である。

Nipsey Hussle「俺らはストリートのサンリオになる」彼のビジネスセンスとコンテンツ・クリエイターとしての戦略から学ぶ

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