1980年にRick Jamesの前座を努めたプリンスから学べること

 

プリンスやリック・ジェームス

やマイケル・ジャクソンのような人物を形容する言葉はたくさんあるだろう。彼らはこの世界の大勢に勇気を与えたアーティストであり、「アーティスト」であるということを体現していたような人物であったと感じる。プリンスに関しては、音楽の分野に留まらず、技術のデメリットから自分のアーティストとしての権利を守るべく発言をしていた人でもあった。そのような意味でも彼のパーソナリティ的な面にも惹かれた人は多かっただろう。

プリンスが進化するテクノロジーについて語る。彼の発言から考える業界の変化

 

そんなプリンスに関するちょいネタを見つけたので、紹介をしたい。いつもと違い、一つのツイートのちょいネタを紹介するだけなのだが、このツイート一つでプリンスという人物像が見えてくるので面白い。これはラッパーのCommonがツイートした画像である。

 

昔まだ無名なアーティストがリック・ジェームスの前座をやったときのことだ。彼が「パート」の欄になんて書いたかをチェックしてほしい。

 

コモンはこのツイートをしたのだが、プリンスは1980年のリック・ジェームスツアーのバックステージパスのパートの欄に「ミュージシャン/スター」と書いたのだ。普通であれば「ギター/ベース」などと、「パート」を書くのだろうが、彼は自分のことを「スター」と書いたのだ。そう、彼やリック・ジェームスを形容するにふさわしい言葉はまさに「スター」なのだ。

実際には1980年といえば既に「I Wanna Be Your Lover」がヒットしていたので、無名というわけではなかった。しかしまだ新人であることには変わりない。全てのパートを自分で制作/演奏をし、音楽以外の面でも類まれな存在であった彼は、ナチュラルボーンな「スター」であったことを自分で理解していたのだろう。この自信、そして「自分は特別な存在である」と信じ続け、努力し続ける「心」が彼を圧倒的な「スター」にしたのだろう。人間の多くは自分が特別な存在だと思って育つが、大人になるにつれ、「自分めっちゃ普通じゃん」と気がつくのだ。しかし本来それは「気がつく」のではなく、自分の努力の天井を決めて、色々諦めるために「普通なんだ」と言い聞かせているだけなのかもしれない。

そんな自信に溢れる「スター」のプリンスであるが、1981年にローリング・ストーンズの前座を努めたとき、観客から様々な食物を投げられ、バックステージで泣いていたという有名エピソードもある。1980年に「スター」と自信たっぷりに書いたプリンスも、裏では様々な苦しみや葛藤を乗り越えた経験があるのだ。自分の言葉を追いかけるように、意識的にも世間的にも真の「スター」になったのだろう。プリンスのスターっぷりが伝わってくるエピソードは下記がオススメである。

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