人気急上昇のRuss「ほとんどの有名ラッパーは金持ちじゃないし嘘つきだ」

 

 

「金、名声、力、女」

ヒップホップに対して、このような昔ながらのイメージを持っている人も少なくないと思われる。しかし実際にヒップホップの現実は、どのようなものなのだろうか?上記の物質的な物を名誉を求めるラッパーもいれば、ケンドリックのように人救うことを名誉だと感じるラッパーもいる。しかし自分がいかに金を持っていて、いかに自分を大きく見せるかを気にしているラッパーたちが多いのも事実である。

さらにあらゆる面でネットワークが普及した現代では、音楽すらもソーシャル化してきていると感じる。アーティストのプライバシーがなくなりつつある反面、SNSという窓からいくらでも自分のイメージを「イケてる」ものにできるのだ。

人気急上昇のラッパー「Russ」


そんななか、「イケてる」ラッパーたちの現実を語る一人のアーティストがいる。彼の名前は「Russ」。ジョージア州ロズウェル出身の若手ラッパーで、ラップ・グループDIEMON Crewに所属している。去年コロンビアと契約した彼だが、10年以上アンダーグランドでファンベースをつくり、自分自身で経済的な成功もゲットした「努力の結晶」とも言える男である。

そんな彼が「イケてる」ように見せているラッパーたちの現実をインタビューにて語っている。

 

Russ:実際に尊敬しているアーティストと直接会ってガッカリしたような経験はないよ。ただ、シーンの裏で何が起こっているのかがわかるようになったのはある。

この業界にいると信頼が失われていくんだ。

特定の人物に対して言っているわけではなくて、この業界の全てが外から見えているものとは違うんだ。今「イケてる」ラッパーたちの大半は「イケてるように見せてる」だけの場合が多い。大半のアーティストはロクに給料すら貰ってないし、そもそも実際に人気なわけじゃなくて、メディアが取り上げまくってるだけだ。

でも17歳の子供とかが「すげえ、この人めちゃくちゃ人気じゃん、イカした人生なんだな、俺もこうなりたい」って尊敬する。そういうアーティストが実は経済的に困っていたり、所持しているように見せている高級品も全部レンタルだったりするんだよ。

実際にはそういうポッと出の「イケてる」ラッパーたちのライブのチケットも売れてないし、音楽も売れてはない。

 

現代では、インターネットに精通している若者も珍しくない。そしてインターネットでは、アーティストの現実や、そのプライベートでの生活などがさまざまなところで勝手に公開されている。しかしその考えとは反面に、SNSなどで自分の生活を誇張し、自分がいかにイケているかという嘘をつくアーティストが多いのだ。

しかし彼は「ラッパーが全員稼げない」と言っているわけではない。Russはコロンビアとパートナー契約を結んだものの、元々はインディーズで数千人規模のライブをソールドアウトさせるような人物だ。彼はインディーズであったが、グッズやチケットの売上で相当稼いでいたとのこと。実際にRussはヨーロッパーツアーや全米ツアーをソールドアウトさせた経験もある。Russ本人も本当にファンがたくさんいて、稼いでいるラッパーとして「ケンドリック、ドレイク、J. Cole、Logic、G-Eazy」などの名前を挙げている。

ここで重要なのは、以前の「Soulja Boyを反面教師にする」という記事で書いた通り、上辺の知名度ではなく自分の音楽を好きになってくれる「本当のファン」を獲得することにフォーカスすることが必要というメッセージであろう

人気急上昇中のRussがどのようにしてカムアップしたかを語る。インディーズアーティストは必見

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