Jay ZとNasがビーフをやめ、仲違いを解消するきっかけとなった出来事とは?
ビーフ
はヒップホップ文化のなかでも重要な要素になっていると感じる。2PacとNotorious B.I.G.のビーフから、現代に存在するRemy MaとNicki Minajのようなビーフまで、いつの時代になってもファンを焚き付ける一大イベントとして盛り上がってきた。
そんなビーフの歴史のなかでも、最も過激な内容が飛び交ったビーフと言えばJay Z V.S. Nasと言っても過言ではないだろう。元々はJay Zが楽曲「Dead Presidents」にてNasの「The World is Yours」のラインを勝手にサンプルしたことがきっかけで始まったビーフであるが、Jay Zは元々この1stアルバム「Reasonable Doubt」にNasをフィーチャーしたがっていたのだ。その後「Takeover」や「Ether」などの歴史に残るハードなトラックが生まれるわけであるが、長年続きヒートアップしたビーフを落ち着かせる要因はなんだったのだろうか?Jay ZとNasが2人でインタビューを受けている下記の映像にて紹介されている。
Nas:確かラジオでJayが話しているのを聞いたんだ。彼の母が「落ち着いて、やめてほしい」とJayに言っていたらしい。お互い家族を巻き込んだ中傷もあったし、彼の母も俺の母も、どっちも曲を聞いていたんだ。それを知ったときに、俺たちはエスカレートしすぎたと悟った。
2PacとBiggieがいなくなった後は、時代についていけるラッパーがほぼいなくなっていたんだ。そんな俺とJayしか戦場に立っていない状況になった場合、真の戦士はどうするべきか?戦い続けるか、手を組むか。
彼らが冷静になった背景には家族の存在があったのである。自分たちが「ラッパー」として競争するのは自由であり、ヒップホップというものはそのような文化であるが、やはりパーソナルな分野まで入ってしまうのではよろしくないのである。プロフェッショナルとしての相手をディスる、これがもしかしたらビーフの「基本」であり最も重要な点なのかもしれない。上記のインタビュー動画は省略されている部分もあるが、日本語字幕もついているのでオススメである。
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