2018年にNYハーレムにて計画されている「ヒップホップミュージアム」が色々ヤバイ件
ヒップホップの歴史
が近年かなり注目されているように感じる。先日ブロンクスのSedgwick Aveが「ヒップホップ通り」として再命名されたニュースもあったが、近年はドキュメンタリーなどもあり、ブラックミュージックの歴史が注目されていると言っても過言ではないことがわかる。
そんななか、「Hip-Hopミュージアム」となるものが2018年にNYハーレムにてオープン予定なのを知っているだろうか?去年の報道によると「Hip-Hop Hall of Fame」となっているので、どうやらロックの殿堂入りのようなものになると予想ができる。まだ確実なプランではないが、これが実現されたら半端ないことになると感じる。日本のメディアでは「オープンが確定」のようなニュアンスで報道されているが、実際の原文を読むと、「ビルの競売にHipHopHallofFameの入札が勝ったことにより、オープンの実現に近づいた」というニュアンスで報道されている。
米国にて公開されたプレスリリースによると、このプロジェクトは第1フェーズと第2フェーズにわけられているとのこと。第一フェーズでは、ミュージアムの他にもカフェ、ギャラリー、ギフトショップ、イベントスペース、スタジオが計画されており、ここまでは普通の博物館のようなものである。
しかし第2フェーズでは、まるで規模感が変わってくる。第2では、ホテル、モール、アーケード、スポーツバー、ライブホールが導入される計画がされており、なんと建物の20階(!)にまで拡張をすると報道されているのだ。さらに驚くことに国際的にも年間100万人の来場を目指しているのだ。東京ディズニーリゾートが年間3000万人なので、一つのビルを使用した施設がその1/30の人数を集めると考えると、かなり難易度が高いようにも感じる。
さらに驚くのはこれだけではない。なんとNYの全公立小学校が遠足で訪れることができるプログラムや、雇用を生み出すための訓練プログラムも実施する予定とのこと。ここまで来ると完全にNYのアーバンエリア経済が変わってくるレベルであり、「僕が考えた最強のヒップホップミュージアム」のようなレベルの規模感である。
ハーレムにてこのレベルの建物を使用するということは、資金も圧倒的に必要になってくる。しかし資金に関しては、建物全体を購入するために、これから165億円ほどのキャピタルファンドを募る予定であると報道されている。これから資金調達する予定であり、まだ「確定」とは言えないのはこのためだ。今まで規模感が大きくなりすぎて、ラッパーたちが手を引いたプロジェクトもたくさんあるなかで、今回のプロジェクトも同じようなことにならないかが心配である。しかしこれが実現できたら、教育/雇用が受ける恩恵は計り知れないだろう。
もちろんデメリットも多い可能性もあるので、まずは小さい規模から、徐々に前に進むことを祈る。様々なメリット/デメリットがあるなかで、いきなりここまで大規模な計画になることが良い意味でも悪い意味でも少しヤバイと感じる。皆さんはどう思いますか?(追記)
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