実はエミネム由来の「Stan」という言葉はオックスフォード辞書に登録されている。他にも登録されているヒップホップ用語。
言葉の芸術
ラップは「言葉の芸術」であると感じる人は多いだろう。今までにPlayatunerでは「シェイクスピアより語彙力があるラッパー」や「ハーバード大の卒業プロジェクトでラップアルバムを制作した学生」という「ラップ」のポエトリー的な部分を紹介した。ストーリーから韻の踏み方まで、「ラップ」というものはアートの領域に達しているものも多いが、そのなかでも双方のスキルが特出しているのがエミネムだと感じる。彼の曲のなかでも、最も衝撃的なストーリーは「Stan」であろう。Stanのリリック解説は下記を是非チェックしてほしい。
そんな「Stan」という言葉であるが、実はオックスフォード辞書の仲間入りをしているということを知っているだろうか?きっかけは2年前のオックスフォードのインターンLili Feinbergが書いたこちらの記事であった。彼女は「Stan」という言葉がどのようにして生まれ、どのような人物を表しているかを書いた。
上記の「ストーリーとオチのあるヒップホップ曲」を読んで頂いた方であれば、どのような意味かを理解できるであろう。「Stan」はこのストーリーになぞられ、「とある有名人などに執着しすぎているファン」という意味を持った独立した単語としてオックスフォード辞書に登録されることになったのだ。最近登録されたとの報道もあるが、実はしばらくの間既に登録はされていたようだ。
とある有名人などに執着しすぎているファン
例:彼には、彼のことを「ラップゴッド」と呼ぶような、数万人の執着したスタンがいる。
ヒップホップ関連の言葉が辞書に入ったのははじめてではない。今までには「Bling Bling」「Dope」「Phat」「Bootylicious」などの言葉が辞書の仲間入りしている。Bling Blingなどは1987年にDana Daneの曲ではじめて使用され、Cash Money Millionaresの楽曲「Bling Bling」にて世間に広まった。「Bootylicious」はデスティニー・チャイルドのかの有名な曲で広まったが、実は最初にこの言葉が使用されたのはDr. DreとSnoop Doggの「Fuck wit Dre Day」のSnoop Doggのヴァースであった。このようにヒップホップは様々なスタングを作ってきており、このような言葉が一般的に使用され、しまいには辞書にまで入るというのは、いかにヒップホップカルチャーが世間に広まっているかを表している。
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