プロデューサーたちがなんの機材を使用していたかを調べてみる ① DJ Quik
音楽を作りたい
が何をすればいいかわからない、という方は多いだろう。実際には機材の問題ではない場合が多いが、プロがどのような環境で制作しているかをチェックすることは、参考にするという点以外でも、モチベーションをあげるという点で重要である。そのような意味でもPlayatunerは制作のモチベーションになるようなエピソードを度々取り上げている。
というわけで、プロデューサーたちがどのような機材を使用しているかがわかる動画を紹介するシリーズを始めたいと思う。最初に取り上げるのはプロデューサーは誰にしようかと迷ったが、初回はPlayatunerでも制作系の話を数度取り上げてきた西海岸レジェンドのDJ Quik(DJクイック)の機材を紹介したい。彼のスタイルは時代と共に変わっているが、どのような機材をしようしていたのだろうか?
彼の1stアルバムとなった「Quik is the Name」に収録されている楽曲「Born and Raised in Compton」について語っているインタビューがComplexにあるのだが、こちらで彼は当時使用していた機材を明記している。
「俺は当時SP1200ドラムマシーンとTascamの4トラックレコーダーをゲットしたんだ。Tascamのレコーダーは小さいカセットレコーダーだった。俺は他人のビートでミックステープを作るのを辞めて、自分の曲を作るようになったんだ。SP1200を使いはじめて1年ぐらいたって、自分の声の周波数との兼ね合いをみて、これが自分にあってると感じた。」
彼は当時SP1200を使用していたのだ。この機材は実際にかなり多くのプロデューサーが使用していたサンプラーである。Tascamのカセットレコーダーの詳細はわからないが、現在でも414MK2という4トラックカセットレコーダーはAmazonで販売されている。SP1200に関してはPete Rockも使用している。
MPC60IIとMPC3000
MPC60IIとMPC3000についてDJ Quikはこのように語っている。
「Battlecatが俺にMPC60を紹介してくれたんだけど、俺は元々SP1200を使用していたから、60のMidiが理解できなかったんだ。でもMPC60IIが俺の人生を変えた。」
「噂ではLAのプロデューサーたち全員が欲しがっていたドラムマシーンがあった。それがMPC3000だ。最も偉大なドラムマシーン/サンプラーの一つだ。俺はカリフォルニアの黒人で最初にMPC3000をゲットした男だ。そしてカスタマイズもしてもらったんだ。」
「こういう機材は俺がなりたいときに、なりたいものになれる機会を与えてくれるんだ。それが”自由”ということだ。このMPC3000は俺の右腕のようだ….俺は左利きだけど」
MPC3000が最も偉大なドラムマシーン/サンプラーだと語った。自分に自由を与えてくれる機材であり、表現の源になる相棒として作業しているのだろう。さらにこちらの動画ではMPC2500も使用していることが確認できる。
とうぜん当時と現代では制作過程が全く違うと言っても過言ではないので、完全に参考にはならないかも知れない。しかしこのように彼のようなレジェンドが使用している機材を見ることにより、自分の「愛用」の機材を見つけるモチベーションにはなるだろう。
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