Joey Bada$$ 対 Troy Aveのビーフおさらい
ヒップホップおけるラップで相手をディスりあい、確執状態にあることをビーフと言う。ビーフ自体はヒップホップの文化としてよくあることではあるが、現在水面下で行われている注目のビーフがある。
それがJoey Bada$$とTroy Aveのビーフである。
双方NYブルックリン出身でXXLのフレッシュマンに選ばれたことがあるラッパーである。まずは双方のラップを聞いて頂きたい
Joey Bada$$
リリック、フロー共に若手No.1と言っても過言ではないスキルの持ち主。曲調は90年代のヒップホップ全盛期の音に近く、「リアル」なヒップホップとしてかなりの好評化を得ている。
Troy Ave
かなりポップであり、一般受けするような感じである。2003年ぐらいのヒップホップがポップスとして変化を遂げた時のサウンドっぽいのがわかる。
リリックがあまりわからなくてポップな曲調が好きなリスナーからしたらこちらのほうが聴きやすいかも知れない。
この2人が現在ビーフの真っ只中にいる。
ではどのようにしてこのビーフは始まったのだろうか。
ことの発端はTroy Aveが去年リリースした”Major Without a Deal”から始まった。このアルバムは最初の週で4000枚程のセールスを記録した。
しかし彼はインタビューで自分のアルバムの売上について説明(言い訳?)をし、自分のアルバムが2015年のNo.1アルバムであり、インディーズラッパーの王様だと言い張った。さらには様々なラッパーを「変なラッパー」だと言い、物凄い勢いで矛盾するロジックでラップゲームについて語っていった。
それを聞いた同じくインディーズレーベルを運営しながらラッパーをやっているJoey Bada$$がツイッターでサブリミナル的に反論した
要約をすると
ジョーイ「俺は20歳で1週目の売上57,000枚をインディーズで達成した。俺がインディーズラッパーの王様だ」
トロイ「シングルもなし、パーティホストもしてない、スポンサーもついてないお前は誰にも注目されてない。お前はSonyとCinematicの下についている偽物のインディーズだ。」
という流れだ。
そこでジョーイ・バッダスが新曲で少しだけTroyに関して話題に出した。
それがこちらの曲
最後のほうでこのような内容をラップしている。
60k first week for the B4DA$$
200k to this day I know you n*ggas mad
With the 80/20 split my n*gga do the math
My n*gga Kirk just outsold Troy Ave
(要約)
俺の1stアルバムは1週間で6万枚以上、今で20万枚だ。
そこから俺がどのぐらい成功しているかちゃんと計算しろ。
俺のマイメンのカーク・ナイトでもTroy Ave以上売ってるぞ
この曲にてTroyについて書いたのはリリックのこの部分だけであったが、
ついにTroy Aveがまるまる一曲Joeyに向けた曲を発表した。
この曲はJoeyだけではなく、自殺をして亡くなったJoeyの盟友でありPro Eraの共同創業者のCapital Steez(キャピタル・スティーズ)までもディスった。
亡くなったラッパーに対してのリスペクトを常に持つヒップホップ界からするとこれはかなり衝撃であり、様々な議論が行われている。
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