Chance the Rapperが大学で講義をした内容に音楽業界の未来が詰まっている①
今年の5月に最新ミックステープ、”Coloring Book(カラーリング・ブック)”をリリースしたChance The Rapper(チャンス・ザ・ラッパー)。インディペンデントアーティストとしてグラミーにノミネートされ、彼の功績は既に相当大きいものだ(追記:3部門受賞した彼のスピーチはこちら)。
彼は今年、地元シカゴの大学に呼ばれ、1時間以上にもおよぶ講義をおこなった。その内容を見ると、今後の音楽業界の流れが見えてくると感じたので前半の要約を紹介をしたい。後半はこちら
Chance The Rapper
レコード会社が悪役みたいに描写されてる映画とかを見たことある人いる?俺は自分の父親がそういう映画を見ていた影響で、レコード会社と契約することにマイナスなイメージを抱いてたんだよね。
実際の契約内容とかについては詳しくないけど、何かしら諦めることになるのは知っていたんだ。
実は2012年にミックステープ、「10day」をリリースした後、ソニー・ミュージックのオフィスに行くことになったんだよね。
オフィスでのミーティングはめちゃくちゃ上手くいったんだけど、親父から電話がきたんだ。
「NYで頑張ってるのは知ってるけど、契約したらダメだぞ!」って言われてビックリしたよ。まあサインしなかったんだけどね(笑)
ソニーと契約をしなかった経緯を話すChance The Rapper。その後、業界について気がついたことがあると語った。
その後一旦「Acid Rap」をリリースするまでは、もうどことも契約しないって決めたんだ。リリースして、自分でツアーをやってみたところ、とあることに気がついたんだ。それは「音楽レーベル」という巨大な機械がなくても、自分のキャリアを進めることができるということだ。
しかも自分でやったほうがスムーズにいくことにも気がついた。それは何故かというと、音楽レーベルという「機械」は古い部品を使っていると言っても過言ではないんだ。
音楽業界という古くて巨大な「機械」は、過去に成功した経験や手法でしか動けないんだ。
「クリスティーナ・アギレラでもブリトニー・スピアーズでも上手くいったから、次は君の番だ!」なんてね(笑)俺がクリスティーナやブリトニーじゃなかったらどうするんだよ(笑)
だから自分たちが思いついた、面白いことをとりあえずやろうって決めたんだ。
もちろん、自分がこの時代にて活動していることはとてもラッキーであり、恵まれていることだと感じるよ。フリーで曲をリリースしても、ストリーミングでもお金が入ってくるし、リスナーも広がる。
Chance The Rapperが音楽業界に感じた疑問は、もちろん現代のアーティストであれば感じているであろう。彼はそこから抜け出し、新しい価値観をつくり、新世代のアーティストのロールモデルになったのである。「とにかく自分たちが思いついた面白いことを全力でやる」というフレーズにピンときた方もいるだろう。パート②はこちら⬇!!
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