カリフォルニア育ちのラッパーが紹介する西海岸ヒップホップ③ Celly Cel

Writer:渡邉航光(Kaz Skellington)

 

 

カリフォルニア育ちのラッパーが紹介する西海岸ヒップホップ

カリフォルニア育ちのラッパー渡邉航光こと(Kaz Skellington)が聞いて育った西海岸ヒップホップを紹介するシリーズ第二回!今回紹介するのは

Celly Cel(セリー・セル)


iTunes: Heat 4 Yo Azz – Celly Cel

Celly Celはカリフォルニア州ヴァレーホ出身のギャングスタラッパー。ヴァレーホはカリフォルニア州の北のベイエリアということもあり、Celly Celの曲はLAのシンセサウンドを取り入れながらもドッシリしたフロウが印象的である。1992年に自主レーベルからシングル”Lifestyle of a Mackをリリースした後、近所に住んでいたベイエリアレジェンドのE-40に気に入られ、彼のレーベルから1994年にデビューアルバム「Heat 4 Yo Azz」をリリースした。

この頃から既にドレーが確立したとも言えるシンセスタイル「ギャングスタウィッスル(歯医者サウンド)」を多様している曲もあるが、カリフォルニア特有のレイドバックなトラックも人気である。1stアルバムからは下記の”Hot Sunny Day“がBETなどのチャンネルにてヘヴィローテーションされた。

iTunes: Hot Sunny Day (feat. Levitti, Marijuana, Mitchell, Kim Larson) – Celly Cel

その翌年に2ndアルバム「Killa Kali」をリリースし、このアルバムは彼のキャリアの中で最も成功したアルバムとされている。特に1stシングルの「It’s Goin’ Down」は前作以上にBETやラジオにてヘヴィローテーションされ、西海岸クラシックとなった。

iTunes: It’s Goin Down – Celly Cel

この作品では前作に比べてさらにG-Funkシンセが強くなっており、90年代ウェストコーストギャングスタヒップホップの空気感を全面的に感じることができる作品となっている。

iTunes: What U N*ggaz Thought – Celly Cel

その後はフィーチャリングなどでB-LegitやE-40の作品に参加することが増え、1998年に3年ぶりのアルバム「G-Filez. Deep Conversation」をリリースした。

iTunes: Get It Crackin – Celly Cel

Celly Celは今も活動しており、ベイエリアのギャングスタラップに貢献したラッパーとしてリスペクトを得ている。

ライター紹介:渡邉航光(Kaz Skellington)

カリフォルニア州オレンジカウンティー育ちのラッパー兼、Playatuner代表。フジロック2015に出演したumber session tribeのMCとしても活動をしている。

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