新世代のウェストコーストを代表する5人のラッパーを厳選

Writer: 渡邉航光(Kaz Skellington)


 

ScHoolboy Q.

 

90年代に世界を圧倒したウェストコーストヒップホップ。

カリフォルニアにて、天気の良さを歌った音楽に限界がきていたところ、そのムーブメントは訪れた。Dr. Dre(ドクター・ドレー)が「The Chronic」をリリースし、ヒップホップ業界が変わってしまったのである。90年代にはSnoop Dogg(スヌープ・ドッグ)やTha Dogg Poundのようなウェストコーストギャングスタラップが、信じられない売上枚数を誇ったのだ。

しかしそのウェストコーストギャングスタラップのムーブメントは2000年代に入り、徐々に弱まっていった。もちろんドレーやスヌープなどの大御所は何をリリースしても売れるが、若い世代はアトランタなどの南の音楽にフォーカスするようになったのである。

その中でも201o年代にそれを一変したラッパーがいる。それがKendrick Lamar(ケンドリック・ラマー)である。彼に続くように西海岸が活性化したというより、彼のおかげでカリフォルニアで起こっている出来事に再度注目がいくようになったのである。そんな2010年代に最注目されているウェストコーストヒップホップから新世代ラッパーたちを5人選んでみた。なお2016年に作品をリリースした/リリースする予定のアーティストを優先していく。

Schoolboy Q(スクールボーイQ)


ケンドリック・ラマーのホーミーであり、Black Hippy(ブラック・ヒッピー)の一員のスクールボーイQ。彼は元々ドラッグディーラーという経歴もあり、上記のMVもなかなかのThug感が出ている。なお、現在はこのようなライフスタイルを生きているわけではないとのこと。

 

 

YG


YGに関しては弊メディアで数回取り上げているので説明不要であろう。コンプトン出身の「Bloods(ブラッズ)」所属のギャングスタラッパーである

 

 

Earl Sweatshirt(アール・スウェットシャツ)


Odd Futureの一員として活動しているEarl Sweatshirt。22歳という若さながら数々の功績を残してきたラッパーであるが、サウンド的にはあまりウェストコースト感はない。タイラー・ザ・クリエイターが作り出したオルタナティブ・ヒップホップを感じることができる曲が多い。

 

 

Nipsey Hussle(ニプシー・ハッスル)


2009年にスヌープドッグの楽曲にフィーチャーされたところから注目されたNipsey Hussle。彼は近年のトラップっぽいビートからストレートなウェストコーストギャングスタサウンドまでどちらもいける人材だ。サウスロスアンゼルスのCrenshaw(クレンショー)というフッドで育った彼から放たれるラップからは90sギャングスタラップを感じることができる。

 

 

AB-Soul (アブ・ソウル)


またもやケンドリック・ラマーとグループメンバーのAB-Soul。カリフォルニア州カーソン出身のラッパーであり、Black Hippy創設メンバーである。見た目が少しEazy-Eっぽいが、スティーブン・ジョンソン症候群で目が弱ってしまったためサングラスをかけている。

 

ドレーとスヌープがデスロウを去り、あまり注目されなくなってしまったウェストコーストであるが、このようにして最近は少しづつ新しい形で復活してきているのがわかる。サウスのトラップっぽさを取り入れたり、また違うオルタナティブさを取り入れたり、時代は常に組み合わせによって作られていく。今後もウェストコーストを盛り上げるアーティストが登場するのが楽しみだ。

 

 

ライター紹介:渡邉航光(Kaz Skellington)

カリフォルニア州オレンジカウンティー育ちのラッパー。英語でラップをする。umber session tribeのMCとしても活動をしている。