伝説のMCラキムがヒップホップの今と昔を語る。86年はどんな気持ちでラップをしていた?

Writer: 渡邉航光(Kaz Skellington)


 

 

1986年にEric B. & Rakimとして活動を開始してから、常にラップの神として崇められてきたRakim(ラキム)。数々のラッパーが彼に憧れてラップを始めている。そんなRakimが現在のヒップホップについてどのように思っているのだろう?そんな彼が昔と今のヒップホップの違いを語っているインタビューを見ることで、86年に彼がどのような気持ちでラップをしていたのかがわかる。

 

 

俺らは昔はヒップホップの「お金」の側面を知らなかったんだ。最初は目標がとりあえずレコードをつくって、世の中に自分たちのアートを広めたいという気持ちしかなかった。実際にレコード出してみたら、それがビジネスになるとやっと知ったんだ。

今はヒップホップがビジネスになると皆知っているしかなりユニバーサルになったから、そういう意味で成長したと言えるね。それは良いことだ。

悪いところは、今はさまざまな場所でヒップホップがまだ成長途中にあるということかな。だからそういう場所では少し時間が必要だと感じるよ。何故かというと、やはり消費者は「アートとして響くラップ」を徐々に求めはじめているから、そういうラップがまた必要とされているんだ。

 

長年トップスキルのラッパーとして崇められてきたラキムだからこそ言える言葉だと感じる。ラップのアート性の部分が再度求められてきているので、そのような深いラップを書くアーティストへと成長する時間を与えないといけない、と語っている。

ラップのアート性を無視したラッパー?がメインストリームに多いなか、ラキムの言葉は響くばかりだ。近年はケンドリックJ. Coleのようにリリックにかなりの深さを込めているアーティストがやはり売れているので、ラキムの考察は間違いではないだろう。