既存のファンを満足させることが大切?それか新しい試みが大切?Joey Bada$$の活動から教わる

 

ファンの定義

は明確にあるのだろうか?YouTubeで見てファンだと言う人もいれば、全アルバムを買っているファンもいるだろう。アーティストにたいしての「好き」という気持ちがあればファンなのだろうか?YouTubeのコメントやツイッターの反応を見ていると、様々な意見を見ることができるが、批判として最も目立つのは下記のような意見だろう。

「昔のスタイルに戻って欲しい」「新曲は今までと違うから好きじゃない」

特にエミネムのように2年ごとにスタイルを大幅に変えているようなアーティストはこのようなことがよく言われる。近年のアーティストで「変わった」と批判をされるのはJoey Bada$$(ジョーイバッドアス)である。元々90年代NYヒップホップのルネッサンスとも言えるようなオールドスクールスタイルで、ファンベースを獲得したJoeyであるが、2016年にリリースした新曲たちはかなりモダンなサウンドとなっている。

2012年にリリースしたWaves

2016年にリリースしたDevastated。このDevastatedのリリースで自称「ファン」の多くが彼を批判していたのを覚えている。元々トラップっぽいトラックがカタログになかったJoeyであるが、このトラックでは「トラップとブームバップの中間」とも言えるトラックを披露したのである。私もこのトラックをはじめて聞いたときは「お、スタイルを変えてきたな?」と感じたが、OutKastの「SpottieOttieDopaliscious」のサンプルが使用されているのを聞いて、何故か安心したのを覚えている。

 

ファンを「満足」させる?


それではどちらがファンを「満足」させたのだろうか?満足の定義にもよるだろうが、もしYouTubeにて大きな声でコメントしている人たちの理論が正しければ「以前のJoey Bada$$」のほうが満足させていることになるであろう。

特に彼が2015年にリリースしたデビューアルバム「B4DA$$」は「ヒップホップ」としてかなり完成されていた作品だと感じる。20歳の誕生日にデビューアルバムをリリースしたラッパーが、DJ PremierJ DillaThe RootsStatik Selektahなどの大御所プロデューサーのトラックを使用することが今まであっただろうか?この作品はインディペンデントに関わらず、発売2ヶ月で12万枚もの売上を見せ、確実にヒップホップファンを魅了したと言える。

それではアルバムにはまだ未収録なシングル「Devastated」はどうだったのだろうか?実はこの曲、先日50万枚相当を達成したとして、ゴールド認定をされたのである。Joeyにとってはじめての認定となった。彼は今までの「オールドスクールヒップホップ」ファンの期待を裏切りつつも、アーティストとして成長できたのだと感じる。

 

変化をする上で大切なこと


彼の事例からも理解できるように、確かにアーティストにとって「ファン」とても大事なファクターである。しかしそれ以上に大事なのは自分の感性を信じることなのかもしれない。自分の感性を信じていれば、ついてきてくれる人たちがいるのだ。もちろんテレビドラマに出演したり、多岐にわたる活動をしてきた結果とも言えるが、彼は自分がどのようなタイプのトラックでも「Joey Bada$$」としてイケてる曲を作ることができると信じているのだ。「自分」であることに関してはAnderson .PaakとFlying Lotusのこちらの記事がオススメである。

個人的には、自分の好みじゃない曲だったとしても、冷静に「何故そのアーティストがこの路線になったのか?」を考えることができるのが「ファン」だと感じる。

Joey Bada$$の「Land of the Free」から印象的なリリックを解説

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