Mac Millerが「Divine Feminine」にてスタイルを大幅に変えることができた理由

Writer: Luther, Kaz Skellington

 

Mac Millerの変化

Mac Millerの最新アルバム、「The Divine Feminine」がリリースしてから5ヶ月。あまりにもポップに変化したMac Millerのスタイルは一躍話題となっていた。中でもあのAnderson .Paakもフューチャリングしている「Dang!」はポップでジャズ・ライクヴァイブスを醸し出している。

今回は、メジャーアーティストにも関わらずその「変化」を可能とした理由を語っているMac Millerのインタビューを紹介しようと思う。彼は2014年にワーナー・ブラザースと10億円以上の契約金で契約を結んでいるのだが、ローリングストーンズ誌にてこのように語っている。

 

➖ ワーナーはあなたの音楽的センスを信じているようですね。

Mac:そうなんだよ!まずそもそも俺にはA&Rがいない。実際関わる必要すらないんだ。最高だろ?

会社に行った時も「よお!今作ってるプロジェクトは愛について語っていて、歌唱スタイルが多くなるるし、今まで俺がやってきたこととまったく違うんだぜ!」って言うと、向こうは「最高じゃないか!」ってなるんだ。

 

なんとワーナー・ブラザースのような大手会社でもテコ入れが入らないと語るMac Miller。A&Rとは、アーティストとレコード会社の間に立ち、新人発掘から契約やレコーディングにおける企画・制作、宣伝戦略などを管理する役職のことである。

 

Mac:向こうは「は?いやいや◯◯にしてもらわないと。」みたいな感じにはならないんだ。彼らは俺のことを信頼しているし、すごく楽しくもなるよ。プロジェクトの制作をエンジョイしているし、音楽を作るときも楽しい。これが、俺のやりたいことだよ。

 

なんとA&Rがいないという契約になっているのはとても興味深い話である。通常はA&Rがいるアーティストは必然的に音楽性や制作面においても影響が出やすい。しかし会社内では彼のスタイルは応援されている立場なのだと言う。

ヒップホップ業界ではアーティストとレーベルの対立は頻繁に起こると歴史が証明している。それは作品の方向性が原因のときもあれば、金銭的な問題なときもある。Cash MoneyとLil WayneRuthless RecordsとDr. Dreなど数えればキリがないが、TDEのようにアーティストとともに「パートナー」として人生設計をしていくレーベルもある。そんななか、Mac Millerのこの話を聞き、思い浮かべるのはChance the Rapperであろう。レーベルに所属していないアーティストとしてグラミー3部門も受賞し、「インディペンデントであることは“自由”であることだ。」と語っている彼は音楽業界の未来とも言える。

そう考えると、Mac Millerはメジャーでありながらも、インディペンデントな「自由」を手に入れているので、かなり美味しい契約をしたと予想ができる。ワーナーと契約する以前から既に「インディペンデント」に成功していたMac Millerだからこそできることでもあり、やはり時代が「流行り」から「個性」を重んじるようになってきていると感じとることができる。

ライター紹介:渡邉航光(Kaz Skellington):カリフォルニア州OC育ちのラッパー兼Playatunerの代表。umber session tribeのMCとしても活動をしている。

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