Mobb DeepのProdigyが駆け出しの頃を語る。QTipとの偶然の出会いが全てを変えた【ヒップホップドリーム】
ヒップホップドリーム
Playatunerでは頻繁にアーティストのモチベーションとなるようなストーリーを紹介している。以前は「DesiignerのPandaのビート」や「Fabolousの人生が変わった日」や「ファレル・ウィリアムスとマクドナルド」について紹介した。
今回はMobb Deepがどのようにしてラップゲームに入ったかを紹介したいと思う。現代では「ラップゲーム」に入るとしたら、やはりYouTubeなどのサービスを駆使する必要があるが、90年代のアーティストにとってはそうもいかなかった。Smif-N-WessunのTekにインタビューをさせて頂いたときにもそのように言っていたが、90年代のアーティストにとっては「外に出ていき行動をすること」が大切だったように感じる。それを実感できるエピソードをMobb DeepのProdigy (Rest in Peace)が紹介している。
Prodigy:俺とHavocが最初にデモテープを作り始めたころは、アルバムの背面に書いてあるレーベルの住所にヘッドホンとウォークマンを持って待機したりしていたんだ。そこでセレブや俺らが知っているアーティストが出て来たら「俺らの曲聞いてくれない?」と声をかけるんだ。大体の人は「お前らの曲を聞く時間なんてない」とあしらった。
なんとCDやレコードの裏に書いてあるレーベルの住所を調べ、そこに音源を持って待機していたのだ。もちろん既に成功している人からするとそれを聞く気にもならないだろう。しかしこの一人の男は違った。
Prodigy:皆がシカトをするなか、QTipがビルから出てきたんだ。俺らはQTipに聞いてくれと頼んだら「いいよ」と言ってくれたんだ。聞いた後、彼は「お前らはどこ出身だ?」と聞いてきた。俺らはQTipと同じクイーンズだと答えたら「お前らを気に入ったぞ」と言ってくれた。
その日にDef Jam関連のレーベルの人たちを紹介してくれたんだ。
なんとQTipは彼らの音楽をその場で聞いて、気に入ったからと言ってレーベルの人たちを紹介してくれたのだ。それが直接契約に至ったわけではないが、その後QTipが彼らのメンターとなり、実際にデビュー後にはコラボまで至っている。
このように実際に粘り強く行動をすることによって彼らは成功を掴んだのである。このようにして考えるとOutKastが最初にDungeon FamilyのRicoと出会ったときと共通するであろう。RIP Prodigy.
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