Pharrell Williamsとマクドナルドのお話【モチベーションストーリー】

 

アーティストのためのモチベーション

Playatunerではアーティストにとってモチベーションになるようなストーリーを度々紹介している。「ビルボードトップ50に入らずにゴールド認定されたアーティスト」についてや、「DesiignerのPandaのビート」や「ファボラスの人生が変わった日」などはその例である。今回はモチベーションが上がるストーリーとして、Pharrell Williams(ファレル・ウィリアムス)とマクドナルドの話を簡単に紹介したいと思う。この2つの関係性をチェックすることにより、今水面下で努力しているアーティストはモチベーションを得ることができるだろう。

 

ファレルとマクドナルド


実はファレル・ウィリアムスはミュージシャンとして成功する前はマクドナルドで働いていたのである。しかも単にアルバイトをしていたわけではない。彼は3つの違うマクドナルド店舗に務め、それらの全てをクビになっているのだ。彼はマクドナルドを解雇されたことに関してこのように語っている。

 

ファレル:俺はとんでもなく怠け者だったんだ。よくボスが「そこをモップがけしておいて」って命令してくるんだけど、マクドナルドには音楽が流れているんだ。モップがけをしている間に音楽に集中しすぎてノリノリになるせいで、やらないといけない仕事を放棄しちゃうんだ。それで役立たずと言われ3つのマクドナルドをクビになった。

 

そう、今では時代を代表するプロデューサーであるファレルであるが、若い頃は「役立たず」とされ、マクドナルドをクビにされまくっていたのである。ファレルの音楽的な仕事に対するパッションを見る限り、彼は音楽にたいしてはかなりストイックな人物だと感じる。しかし彼は本当に音楽しかできない人間なのかもしれない。さらにここからが驚きの展開となる。

 

マクドナルド史上最大のCMキャンペーン


ファレルが既に音楽業界にて売れっ子となった2003年に発表されたマクドナルドのCMを知っているだろうか?日本で放映されていたかは定かではないのだが、マクドナルドのCMでのキャッチコピー「バラッタッタッター! I’m Lovin’ It!」というフレーズは誰もが聞いたことがあるだろう。このキャッチコピーはマクドナルド史上最も長く使用されているジングル/フレーズなのだが、2003年ごろにJustin Timberlakeとのパートナーシップと共にはじまったキャンペーンであった。2003年のBillboardによるとこちらのジングル/Timberlakeの曲はMona DavisとNeptunesによって制作されている。そう、マクドナルドのCMとパートナーシップを組んだ曲をファレルがプロデュースしているのだ。2016年にPusha Tが自分がこの曲を書いたと主張しているが、制作に携わった関係者はそれを否定しているとPitchforkでは報道されており、詳しいことは不明である。しかしファレルとNeptunesが手がけたことは一瞬でわかるであろう。

 

Justin Timberlakeは6秒のジングルを歌うのに6億円ほどの契約を結んでおり、もちろんこちらの曲もマクドナルドから相当な金額をもらっていると予想ができる。ファレルはマクドナルドから3回もクビを言い渡されているが、その後音楽家として成功をし、マクドナルドの最大のマーケティングキャンペーンとなった曲をプロデュースしているのだ。真のハスラーとでも言えるだろう。

この話を一言でまとめるとしたら、「適材適所」であろう。他の人が当たり前のようにできることが自分の苦手な分野な場合、「役立たず」として切り捨てられることはよくある例だ。しかしそのような人を社会から「排除」するのではなく、その人の強み、パッションを見つけて伸ばすことが大切なのだろう。ファレルもマクドナルドでは「役立たず」であったかもしれないが、音楽という才能とパッションを信じ続け、コミットをし続けたから時代を代表するプロデューサーになったのである。自分が「できないこと」について悩み続けるのではなく、「本当にやりたいこと」「できること」を追求していった彼の姿勢は、真の「社会人」としてのあるべき姿なのかもしれない。

ライター紹介:渡邉航光(Kaz Skellington):カリフォルニア州OC育ちのラッパー兼Playatunerの代表。umber session tribeのMCとしても活動をしている。