Snoop DoggとKuruptが出会ったときのことを語る。デスロウの一員になる条件も

Writer: 渡邉航光(Kaz Skellington)


 

西海岸のヒップホップグループ

と聞いたとき、どのヒップホップグループを思い浮かべるだろうか?90sヒップホップファンであればTha Dogg Poundを思い浮かべる人も多いだろう。デス・ロウ・レコードからデビューし、西海岸に多大な影響を及ぼしたヒップホップグループである。

Kurupt(クラプト)、Daz Dillinger(ダズ・ディリンジャー)の2人からなるTha Dogg Pound(広義のTha Dogg Pound Gangsta CripsだとSnoop DoggやNate Doggなども含める)。その中でも特にリリシストとして頭角を表してきたKuruptとSnoop Doggがはじめて出会ったときのことを語っている。

 

Snoop「俺がはじめてお前に会ったときは、確か俺が刑務所から出てきたばっかだった。お前が俺のホーミーたちとラップバトルしてて、全員をぶっ飛ばしていたのを覚えてるよ。」

「俺は壁によっかかりながら、こいつはまじでヤバイと思いながら見ていたな。お前がラップで全員をなぎ倒す姿は、まるで中国の空手映画のようだった。そして俺も参戦したんだ。中国の映画だったらホワタッ!パッパッパ!って感じだね。そこから45分間ずっとフリースタイルでバトルしてたね」(カンフーのようなジェスチャーをしながら)

Kurupt「警察がくるまでやったよな」

「中国の空手映画」という謎のチグハグさに笑ってしまったが、さらに2人はどちらが上手かったかという話しを続ける。

Snoop「俺は1981年にラップをはじめて以来、自分より上手いラッパーがいたらそいつより上手くなるように練習し続けたんだ。その結果自分より上手いラッパーがいないってところまで行き着いたんだけど、そこでお前に出会ったんだ。こいつは俺よりドープだ…って思ってしまったよ。」

Kurupt「俺がそのとき思っていたのは、俺のライムのほうがハードなことやってるんだけど、客の反応はお前のほうがよかったってことだな… とりあえずお前のスタイルは超滑らかで、カリフォルニアの特有のパンチラインには脱帽したよ。俺は16歳にカリフォルニアに引っ越してきたから、あのときはまだウェストコーストのスタイルに慣れていなかったな。 」

Snoop「でもお前は俺とバトルする前に5人もぶっ倒してるからな… 他のやつらと違って、俺とお前は完全にフリースタイルだったから俺らが一番強かったな」

悟空とベジータとでも言うべきか、彼らの絆は常にフリースタイルバトルにて繋がっていたのである。さらにKuruptがとても興味深いことを言う。

 

Kurupt「デス・ロウ時代には、俺にラップバトルで勝てたらデス・ロウの一員になれる、みたいな話しもあったよな? ツアー中に3人の輩が俺にバトルを申し込んできて、シュグ・ナイトが彼らにそう伝えたんだ。」

Snoop「シュグ・ナイトはそういうことで悪名高いからな」

Kurupt「まぁ誰もデス・ロウのメンバーにはなれなかったんだけどな!(笑)」

当時Kuruptがどれほどハードなリリシストとして評価されていたのか、このエピソードが物語っている。現代のヒップホップファンにはあまり馴染みのない名前かもしれないが、ケンドリック・ラマーやエミネムも好きなMCとしてKuruptの名前を挙げているのだ。

この動画見ればKuruptがいかに真のフリースタイルMCかということがわかるであろう。

ライター紹介:渡邉航光(Kaz Skellington)カリフォルニア州OC育ちのラッパー兼、Playatunerの代表。FUJI ROCK 2015に出演したumber session tribeのMCとしても活動をしている。