【Uncle Snoop】スヌープ・ドッグ「近年のラッパーは皆同じようにラップする」。ラップゲームで生き残る方法とは?

Writer: 渡邉航光(Kaz Skellington)


 

近年のヒップホップ

というフレーズを聞くと、どのような曲を思い浮かべるだろうか?大体の人はトラップっぽいトラックを思い浮かべるだろう。もちろんケンドリック・ラマーのように、昔のファンクをカムバックさせているラッパーもいるが、「新しさ」のベクトルが違うと感じる。

そんな新世代のラッパーたちにたいしてUncle SnoopことSnoop Dogg(スヌープ・ドッグ)が物申している、少し前のインタビューをいくつかハイライトしたいと思う。

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50 Cent:自分にしか出せないスタイルを出したときが、新しいってことだよな。他の誰もができないことを提供するのが大切だ。」

Snoop Dogg:そうだ。自分以外に「自分」の役割はできないから自分のレーンを作らないと。問題は 最近のラッパーは皆同じスタイルだよな。(モノマネをしながら)

 

動画を実際に見てもらえれば、彼がいわんとしていることがわかるであろう。確かにトラップっぽいトラックにて「三連符」を連発しているラッパーが多い。下記の動画にて誰かが、その例をまとめてくれているのでチェックして頂きたい。

 

ただ、スヌープ・ドッグは皆の叔父さんである。彼は頭ごなしに若い世代をディスったりはしないし、どちらかというと若い世代がどう動くのかを逐一観察しながら見守っている立場である。下記のインタビューでは「独自のスタイル」の大切さを語っている。

 

インタビュアー:言葉をちゃんと発音しないラッパーたちについて)彼らは馬鹿だと思いますか?」

Snoop:いや、ただこれが若い人たちの世界だと感じるよ。大人になって覚えておかないといけないのは、新しい世代が常に新しいものをつくるということだ。俺が若くてイケてた頃は、オッサンたちが俺のCDを聞いて「なんだこいつ最悪だな」って言ってたよ。 ただ俺のスタイルは完全に俺のオリジナルで、俺にしかできないことだから、俺は生き残ったんだ。

 

そうこのインタビューを見るとスヌープはただ頭ごなしに新しいものをディスっているだけではないと理解することができる。さらに彼はラッパーにとって、貴重なアドバイスともとれる発言をする。

 

Snoop:オリジナルのスタイルをもっている者は永遠に語り継がれるけど、真似をしているやつらはすぐに消えるんだ。90年代には他のスタイルをパクっているラッパーは存在しなかった。存在したとしても、それはBiting(バイト:他のラップスタイルを真似すること)と見なされ、禁じられていたんだ。

ただ一つ重要なのは、自分のスタイルを持っていながらもできる技の範囲を広げておくことだ。例えばT-Painがでてきて、皆が彼を真似しはじめてから彼はあまり活動的じゃなくなってしまった。俺が「スヌープ」であることには変わりないけど、色んな音楽をやって、何年経ってもこうやってラジオにも出演できている。

ただ俺はこういう若い世代を否定はしないよ。だから俺はUncle Snoopと呼ばれているんだ。もう少しオリジナルなものをやってごらん、ってアドバイスはするかも知れないけど、否定はしないんだ。

 

スヌープ・ドッグの超オリジナルなラップスタイルがどこからきて、さらに何故彼が今でも支持されているのかが理解できるようなインタビューとなっている。若い頃はもちろんギラギラなスヌープであったが、今では若い世代に慕われるスヌープ叔父さんである。私のスタッフブログにて書いた「Staff Blog:よく聞く「最近の若者は先人たちをリスペクトしない」という批判について」という記事でも、若い世代とヒップホップについて書いているので是非読んで欲しい。

ライター紹介:渡邉航光(Kaz Skellington)カリフォルニア州OC育ちのラッパー兼、Playatunerの代表。FUJI ROCK 2015に出演したumber session tribeのMCでもある。