ヒップホップに多大な影響を与えたデュオを集めたアルバムをEPMDが制作中!?自分という存在に感謝する心

 

 

ヒップホップ史上最も偉大なデュオ

という話題は頻繁にPlayatunerで書いている。様々な功績を考慮した上で、個人的にはOutKast愛が止まらないのだが、絶対に忘れてはいけないデュオがいる。それはEPMDだ。Erick SermonとPMDからなるデュオであるが、彼らは1988年にリリースされた「Strictly Business」以来、6枚連続でゴールド認定アルバムをリリースしており、当時のヒップホップからすると素晴らしい功績であった。Erick SermonはRedmanなどのラッパーを発掘した人物でもあり、プロデューサーとしても後世に大きな影響を与えている。

 

そんな彼らはこの度「Drink Champs」に出演し、楽しくお酒を飲みながら様々なことについて語った。最後に彼らがアルバムをリリースしたのは2008年であるが、この度「Drink Champs」のなかで新しいコンセプトアルバムの存在を語った。

 

そのなかで彼らは「ヒップホップに多大な影響を与えた偉大なデュオ」を集めたコンセプト・アルバムを制作していると発表したのだ。そしてJay-Zのロックネイションからリリースされるとも!これが事実だとしたらかなり熱いアルバムになるだろう。そして彼らはCapone-N-Noreaga、Mobb Deep、M.O.P.、Salt n’ Pepa、Black Starの名を挙げ、このグループが参加する予定だと話した。もし実際にこれが実現したら、ヘッズ注目のアルバムとなるだろう。さらにSnoop DoggとDr. Dreのコンビも候補に入れていると語った。

特に近年のロックネイションはFat JoeやJim Jonesと契約しており、Lil Wayneも移籍させようとしている。そう考えるとロックネイションはベテランから新人まで、全ての世代を抑えようとしているのかもしれない。さらに一同はヒップホップについてこのように語った。

 

Erick:俺は周りに自分を合わせたりしない。自分が信じる「ヒップホップ」をやっていても、勝てるんだ。世間の風潮などには合わせなくてもいいんだ。

PMD:人々はお前だけがやれることを、見に来てるんだ。

N.O.R.E.:一つだけ言いたいのは、ケンドリックの「DAMN.」を聞こうと思ったとき、俺は「俺のほうが上手い」って思いたいがために色々分析してその欠点を探そうと思ったんだ。新しいアーティストが出てきたときは、「俺のほうがイケてる」って思いたいからそうなってしまうんだ。でもケンドリックのアルバムを聞いたとき、純粋に自分がどれだけヒップホップを愛しているかを思い出したんだ。Public EnemyのアルバムやEPMDやNasのアルバムを聞いたときを思い出した。

 

自分がやれることをやる。一見非常にシンプルに見えても、最も難しいことなのだろう。そのなかで、ケンドリックのアルバムが「ヒップホップへの愛」を思い出させてくれたのだ。それは彼が音楽の歴史を学び、この時代で自分ができることをやっているからだろう。ケンドリックが語っていた「ワックアーティスト」という定義に当てはまらないような、「自分の音をやるアーティスト」であるからこそ、このようなベテランも彼の作品から愛を感じるのだろう。Erickはこの後でも「自分という存在に感謝しないといけないんだ。世間の風潮のせいで”自分”に感謝できなくなるのはやめろ」と語っている。

それにしてもEPMDの「偉大なるデュオ」というコンセプトのアルバムは非常に楽しみである。しかしOutKastの名前が出てこなかったのが、残念ではある。アンドレのことが苦手な人もいるだろうが、彼らがヒップホップに残した功績は偉大である。

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