「1972年にリリースされたファンキーなミミズとヒップホップ」Playatunerのラジオ番組「Booze House」Vol.4まとめ #Booze813 #Jwave
J-Wave × Playatuner
10月からJ-Wave にて、Playatuner代表Kaz Skellingtonがナビゲーターを務める新番組「Booze House」が始まった。毎週木曜日26:00〜の30分間となっており、ブラックミュージックをはじめとする洋楽を掘り下げる番組となっている。
この番組ではJ-Waveとタッグを組み、番組で話した内容のリキャップをPlayatunerにて記事化していく予定だ。また、番組情報を発信していくツイッターアカウントは下記となっている。
【きょう深夜2時から】
「BOOZE HOUSE」vol.4
今夜のテーマは…『ファンキーなミミズから始まる高音シンセの世界』。
高音が特徴の"G-Funk"。実は1970年代にアメリカで活躍したファンクバンドOHIO PLAYERSの名曲「Funky Worm」が多大な影響を与えている!?その真相に迫ります。#booze813 #jwave pic.twitter.com/gysBV9Rlna
— BOOZE HOUSE (@boozehouse813) 2018年10月25日
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Vol.4:1972年にリリースされたファンキーなミミズとヒップホップ
Vol. 4では、1972年にリリースされたOHIO PLAYERSの「Funky Worm」のシンセソロがいかに後のヒップホップに影響を与えているかを語った。このテーマについては、以前Playatunerにて取り上げているが、今回はあえてFunky Wormを直接サンプリングしていない楽曲を紹介した。
・G-Funkに多大な影響を与えたOHIO PLAYERS「Funky Worm」。あの高音シンセメロディはここから始まった
この曲は1972年にリリースされた曲であり、ビルボードR&Bチャート1位を獲得している。P-FunkやJames Brownほど有名ではないかもしれないが、この曲の攻めているファンキーシンセパートがなければ90年代のG-Funkサウンドは存在していないだろう。よくMoogというシンセが使用されたと言われているが、メンバーのインタビューにてARP Soloistが使用されたと明言されており、ファンキーな「ミミズ」が穴から出てきて、再び穴に戻る様子を表現したと言われている。
2曲目:Dr. Dre – The Chronic Intro
NWAのDopeman、Kriss KrossのJump、Snoop DoggのSerial Killer、The GameのCalifornia Vacation、Ice CubeのWickedとGhetto Birdなど「Funky Worm」をそのままサンプルしてる曲はかなり多いが、あえてそのままサンプリングしてないけど、この高音シンセに影響されているヒップホップの曲を紹介した。
Dr.DreのThe Chronicは90年代のG-Funkサウンドを定義づけたと言っても過言ではない作品であり、ヒップホップのテンポ感をグッと下げ、サウンドを全体的に重くするスタイルも、このアルバムが広めたと言っていいだろう。P-Funkのような重いベースラインの上にOhio PlayersのFunky Wormに影響された高音のシンセメロディを載せたようなこのアルバムは、アメリカだけで570万枚売れ、ヒップホップの時代を変えた。このアルバムは全体的にこの高音シンセサウンドを使っているが、このアルバムのオープナーとなる「The Chronic Intro」がそのテイストをセットオフしている。
Too Short – Just Another Day
カリフォルニア州オークランドのOG、Too Shortの「Just Another Day」。こちらの曲はVaughan Mason and Crewの「Bounce, Rock, Skate, Roll」のベースラインをサンプリングしているが、イントロやサビで使用されているシンセパートは明らかにFunky Wormに影響されているだろう。
2Pac – Only God Can Judge Me
1996年にリリースされたダブルアルバム「All Eyez On Me」に収録されている「Only God Can Judge Me」。前作である「Me Against the World」でも高音シンセサウンドは使用されていたが、個人的にこちらが好みである。2Pacの感情が高まってきたところで入ってくるシンセのフレーズが彼の感情を演出しているようにも聞こえる。
・2Pacの「All Eyez On Me」彼の最高傑作についての制作秘話を8個紹介
Kendrick Lamar – m.A.A.d City
2012年にリリースされたケンドリック・ラマーのクラシックアルバム「Good Kid, M.A.A.D City」に収録されている、ライブでも定番曲となっている曲。後半のビートスイッチ後はコンプトンのOGでもある、Compton’s Most WantedのMC Eihtをフィーチャリングしており、最後の最後に4小節だけ高音シンセが使用されている。短いが、楽曲のクライマックスとも言える場所で入ってくるのもあり、最後のエモーショナルさを演出しており、毎回聞く度に鳥肌が立つパートだ。
「m.A.A.d City」は、コンプトンで非常に危なく悲惨な日常を過ごしてきた「Good Kid」な自分という内容から始まり、そんな「MadなCity」から出てきた自分が罪を告白したとしたらそのまま「Good Kid」として見られるのか?という疑問を投げかけている。最終的に自分の「Good Kid」なペルソナが「MadなCity」のプレッシャーから次の世代を解放することができるのか?というオチで曲が終わり、その瞬間に高音シンセが入ってくる。
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Mad CJ Mac – Come and Take a Ride
プロデューサーMadとラッパーCJ Macによって1995年にリリースされた「True Game」に収録されている曲。こちらの曲は個人的に晴れている日に車で聞きたい楽曲トップ10には入る曲であり、シンセパート以外にもビートのレイドバック感、さらにはワウが効いたギターのフレーズも非常に気持が良い。
YG – Twist My Fingaz
Funkadelicの「One Nation Under the Groove」とRaydioの「Hot Stuff」を混ぜたうようなベースラインが印象的な新世代G-Funk楽曲「Twist My Fingaz」。2016年にリリースされた「Still Brazy」に収録されているが、近年の楽曲にもFunky Wormの影響を感じることができる。
Vol. 4の感想
Kaz:1972年にリリースされた曲のオリジナルのシンセを聞くことにより、元の曲で使用されているアナログ・シンセがどれだけぶっとく、ファンキーな音を鳴らしていたのかを知ることができますね。
また、サンプリングは自分がリスペクトしている音楽を新しくリノベートする役割以外にも、様々な意味を持っていて、そのうちの一つは「若い世代に紹介」する役割は大きいなと。特にブラックミュージックはサンプリングのおかげもあり、昔の曲が常に現代にて蘇っていて、時代を超えて常にフレッシュに愛されています。こうやってサンプリングされることによって、時代を超えてリバイバルしたり、昔活躍していたアーティストがまたワールドツアーとかできるようになったりするので素晴らしいな、と思いました。
11月1日放送のVol.5のテーマは「インディペンデント・ハッスル」!要チェック!
また、Vol. 4は木曜日までRadikoのタイムフリーでも聞くことができるので、まだ聞いていない方は是非チェックして頂けると幸いです。メッセージはこちらのサイトの「Message」から、またはTwitterにて#Booze813をつけて投稿してください。
10/25(THU)「BOOZE HOUSE」vol.4@playatuner @KTwigz がお届け🎤
『1972年にリリースされたファンキーなミミズから始まる高音シンセの世界』🐛
お聴きいただきありがとうございました。#radiko タイムフリーで1週間お楽しみいただけます。https://t.co/TIo72NqtBq…#booze813 #jwave #playatuner pic.twitter.com/ovl8tjzYkA
— BOOZE HOUSE (@boozehouse813) 2018年10月26日
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